■ 固定式装置とは?
固定式装置の『固定』というのは、「患者様が自分では外せない」つまり「くっついたままになっている」という装置です。
これと紛らわしい矯正用語で”固定源”または省略して”固定”という用語がありますが、これは「歯を動かす土台」という意味で使っています。
ですので、同じ矯正歯科の世界で使われる”固定”でも、違った意味で使われることがあるわけです。
マルチブラケット装置
永久歯列期の矯正に通常使用されるエッジワイズ法のマルチブラケット装置。歯を3次元的にあらゆる方向に移動させることのできる唯一の方法です。
パラタルアーチ
「加強固定装置」と言われ、奥歯が手前に倒れてこないよう、固定源を強化するために用いる装置です。
リンガルアーチ
歯を裏側から押したり、引っ張ったりする時や上顎前方牽引装置を使用する時の固定源として、しばしば用いられます。
ポーター型拡大装置
「歯列全体を拡大する装置」です。上下歯列のどちらが小さい場合に、歯列全体を拡大するときに使う装置です。
急速拡大装置
上顎の骨を土台ごと側方に拡大する装置です。つまり上顎骨を大きくすると言うわけで、矯正力と言うよりも整形外科的力がかかる装置です。