過蓋咬合

咬んだ時に、ガブリと前歯が深く噛み込み、下の前歯が見えなくなるくらい被さってしまう症状です。蓋(ふた)が過ぎると書いて過蓋(かがい)咬合と言います。
深く咬みすぎると、顎の関節の自由な動きを歯と歯の接触関係が必要以上に規制してしまうため、顎の関節の動きが徐々に悪くなり、顎が開きにくくなったり、開いていく途中で大きな音が出たり、ひどいときにはお口が開けなくなったりします。こういう症状を「顎関節症」と言いますが、こういう状態に最もなりやすい咬み合わせです。顎関節症は、中年期以上にある日突然症状が発現することが多く、一度発症するとなかなか健康な状態にならない、消耗性の病気です。若くて抵抗力のあるうちはまだ良いのですが、過蓋咬合の方は歯がすり減りやすく、時間の経過とともに、ますます噛み合わせが深くなっていく傾向があり早期発見・早期治療が望まれます。
また、咬み合わせが深くなると上顎の歯茎部分に下の前歯が強く当たるため、歯茎の腫れや炎症などを起こす原因にもなります。
問題の解決方法
■ ワイヤー矯正
前歯の咬み合わせを浅くするために、矯正装置で奥歯を少し引っ張り出して、奥歯の高さを増し、前歯部は逆に歯茎側にめり込ませていくように歯を移動させていきます。
■バイトプレート療法
あまりにも咬み合わせが深い場合は、すぐに歯の表面に金具を張り付ける固定式の装置は装着できないので、プラスチック製のプレート状の装置(バイトプレート)を咬んでもらうバイトプレート療法を行います。
バイトプレートの解説はこちらから
過蓋咬合

咬んだ時に、ガブリと前歯が深く噛み込み、下の前歯が見えなくなるくらい被さってしまう症状です。蓋(ふた)が過ぎると書いて過蓋(かがい)咬合と言います。
深く咬みすぎると、顎の関節の自由な動きを歯と歯の接触関係が必要以上に規制してしまうため、顎の関節の動きが徐々に悪くなり、顎が開きにくくなったり、開いていく途中で大きな音が出たり、ひどいときにはお口が開けなくなったりします。こういう症状を「顎関節症」と言いますが、こういう状態に最もなりやすい咬み合わせです。顎関節症は、中年期以上にある日突然症状が発現することが多く、一度発症するとなかなか健康な状態にならない、消耗性の病気です。若くて抵抗力のあるうちはまだ良いのですが、過蓋咬合の方は歯がすり減りやすく、時間の経過とともに、ますます噛み合わせが深くなっていく傾向があり早期発見・早期治療が望まれます。
また、咬み合わせが深くなると上顎の歯茎部分に下の前歯が強く当たるため、歯茎の腫れや炎症などを起こす原因にもなります。
問題の解決方法
■ ワイヤー矯正
前歯の咬み合わせを浅くするために、矯正装置で奥歯を少し引っ張り出して、奥歯の高さを増し、前歯部は逆に歯茎側にめり込ませていくように歯を移動させていきます。
■ バイトプレート療法
あまりにも咬み合わせが深い場合は、すぐに歯の表面に金具を張り付ける固定式の装置は装着できないので、プラスチック製のプレート状の装置(バイトプレート)を咬んでもらうバイトプレート療法を行います。
バイトプレートの解説はこちらから
治療例
患者様 | 10代 女性 |
---|---|
主訴 | 歯並びの凸凹を治したい |
症状 | 過蓋咬合+軽度叢生 |
抜歯 | 非抜歯 |
装置 | マルチブラケット装置、ヘッドギヤ |
治療期間 | 1年9ヶ月 |
「歯並びの凸凹を治したい」という主訴で来院したケースです。診断の結果、たしかに「叢生」という隙間が足りないと言うことが原因の凸凹症例でした。
しかし、それ以上に問題なのは「前歯の咬み合い方が深すぎる」という症状で、初診の歯の正面写真を見ると下の前歯が全く見えません。こういう症状を矯正学では「過蓋咬合(かがい)咬合」と言います。
過蓋咬合を放置すると、将来的に顎関節に悪影響を与えるとされており、顎関節症の原因因子の一つです。また下の前歯の先端が、上の前歯の裏側の歯茎と強く接触するため、歯周病の原因にもなります。
検査の結果、凸凹が軽症なため非抜歯で矯正すること可能と判断し、マルチブラケット装置にて治療しました。治療後は歯並びが綺麗になっただけでなく、咬み合わせ的にも正しい状態が確立しています。











治療開始(ヘッドギヤ)

マルチブラケット法開始

4ヶ月経過

15ヶ月経過

20ヶ月経過
《取材協力》 矯正歯科:洗足スクエア歯科医院(東京都目黒区洗足)
《解説》 小澤 浩之 先生(日本矯正歯科学会専門医)
《取材協力》
矯正歯科:洗足スクエア歯科医院
(東京都目黒区洗足)
《解説》
小澤 浩之 先生(日本矯正歯科学会専門医)