ABOUT 矯正を知る

ABOUT  矯正を知る

矯正と抜歯について

 

矯正を始める際には、やはりいろいろ不安な事があるかと思います。
そんな不安要素の一つに挙げられるのは「抜歯をしないで矯正できるか?」ということです。
現にスマイルガイドにも、抜歯をしないで矯正できる歯科医さんを紹介してほしいなどのリクエストを頂く事が数多くあります。
言うまでもなく、健康な歯は抜かない方が良いに決まっています。
そして、それは「歯」についてのプロフェッショナルである歯科医さんも十分解っていることなのです。
それなのに歯列矯正する際に、抜歯が必要になる場合があるのはなぜなのでしょうか?
「抜歯をする歯医者=よくない歯医者」という間違ったイメージを持ってしまわないように、今回は抜歯についての正しい知識をお話しいたします。
 

矯正と抜歯について

 

矯正を始める際には、やはりいろいろ不安な事があるかと思います。
そんな不安要素の一つに挙げられるのは「抜歯をしないで矯正できるか?」ということです。
現にスマイルガイドにも、抜歯をしないで矯正できる歯科医さんを紹介してほしいなどのリクエストを頂く事が数多くあります。
言うまでもなく、健康な歯は抜かない方が良いに決まっています。
そして、それは「歯」についてのプロフェッショナルである歯科医さんも十分解っていることなのです。
それなのに歯列矯正する際に、抜歯が必要になる場合があるのはなぜなのでしょうか?
「抜歯をする歯医者=よくない歯医者」という間違ったイメージを持ってしまわないように、今回は抜歯についての正しい知識をお話しいたします。
 

矯正すると必ず抜歯するの?

歯の本数を減らすかどうかの判断は、矯正専門医にとって非常に重要な判断です。歯科矯正学が学問として確立した80年前から、「抜くべきか抜かないべきか」は常に専門医間で論争になっています。
 
しかし、歯科医師としては歯を保存したいという強い希望はあるものの、全部の歯を無理に残す事で全体としてまとまりがつかなければ、結果的にきちんとした咬み合わせは確立できません。
したがって、抜かなくても治療できる場合もありますし、条件によっては抜歯した方がよいと判断される場合もあるのです。そのためには、まず専門医による検査と診断が必要です。検査の項目は、 上下歯列の型を採って模型をつくり、歯並びの凸凹の程度を調べる、矯正歯科独特の顎顔面全体のレントゲン写真をいろいろな方向から撮影し、顎の骨の大きさや形、歯の萌出方向や位置を調べるなどがあります。
これらの諸データを綿密に計算した上で、審美的な要素や患者さんのご希望も加味し、どの歯を何本抜くのが最も良い結果を生むか総合的に判定しているのです。
歯を抜くこと自体は、私たち歯科医にとっても大変残念なことなのですが、残った歯によって形成される新しい噛み合わせは、元以上の機能と審美性を発揮しますし、抜いたところの隙間が残ることもありませんのでご安心下さい。
かえって無理に歯を残す方法を選択すると、後戻りなど弊害が強く出る場合もありますので、事前に担当した専門医に十分な説明を受けて下さい。
 
このように、一言に抜歯と言ってもきちんとした理由があり、また抜歯が必要かどうかはケースバイケースで人によって違ってくると言う事がお分かりいただけると思います。
 
小顔化する日本人憧れの小顔、最近日本人は若い人を中心に小顔の人が多くなってきました。今はやりの小顔、一見、見た目はスタイルも良く見えカッコイイですよね。しかし、口の中では大変な事が起こっています。小顔になって顎が小さくなっている為(親知らずを含んだ)32本の歯が、小さな顎に入りきらないのです。
顎が小さくなっても、歯の数は変わりません。例えるなら今までは3人掛けの椅子が用意されていて、そこに仲良く3人で座っていたのが、椅子が2人掛け用になってしまい、3人が無理やりおしくらまんじゅう状態で腰掛けているといった感じですね。
でも、なぜ顎が小さくなってしまったのでしょう?
 
 
最大の原因は食生活?
歯並びが悪くなった1番の原因は、食生活の変化でしょう。最近の子供は小さい頃から軟らかいものばかり口にし、軟食傾向にあるのです。軟らかいものばかり食べていると顎や口も使われなくなり、機能がどんどん退化してきます。
歴史の教科書などで見たことがあるかと思いますが、縄文人は四角いがっちりした顔をしています。まだ火で調理する食生活ではなかったため、食べるものは生の肉や魚、木の実など固いものが多かったと言えるでしょう。固いものをよく噛んで食べれば、噛む機能が発達し、筋肉も鍛えられ顎の骨も大きくなります。しかし飽食となった現代では、火を使った簡単な調理で、ろくに噛まずに食べられるメニューが増え、子供たちも好んで軟らかいものばかり食べるようになりました。
体の機能は使わなければどんどん退化してしまい、結果的に使わなくなった顎も小さくなってしまったというわけです。皆さんもあまり軟らかいものばかり口にせず、日ごろから歯ごたえのあるものを少しづつでも食べるよう心がけましょう。
まずはスナック菓子より、おせんべいやさきイカを、軟らかいパンより、ご飯を食べるように意識するだけでも顎は鍛えられます。
 
 
抜歯による審美効果
以上のように、小顔化が歯並びの悪さに一層悪い影響を与えているわけですが、抜歯をして矯正すると副産物として、人によってはやせて見えたり、口元が引っ込み端正な顔立ちになる場合があります。
特に前突(出っ歯)などの場合には、審美線と言われる鼻の先と顎の先を結ぶライン上に唇が並ぶ、理想的状態に近づく可能性が高まります。これも抜歯をする方が、可能性が高いと言えるでしょう。
歯を抜きたくないばかりに、余計に口元が前に出てしまったりすると本末転倒です。矯正を受ける場合のポイントとして、自分の審美線をどのような位置にしたいのか、出来るのかをぜひ担当医師と相談してみましょう。腕の良い専門医であれば、患者さんの要望を取り入れ、希望に近い状態になるよう努力してくれるはずです。
 
矯正は一旦始まったら、終わるまでの治療プロセスが決まっているわけではありません。ワイヤーの選択、ヘッドギアの装着期間の長さなど、様々な要素で歯の位置をコントロールすることができます。
自分の横顔を見たり、女優さんの横顔を研究してぜひ理想を狙ってみましょう!抜歯の審美効果をあげましたが、最近では奥歯の位置をうまく奥へ移動させることで、抜歯せずに治療するケースもあります。こういった場合でも自分の審美線がどのようになるのか、担当医師と相談することをおすすめします。
 
矯正治療における抜歯の是非については、こちらのページが大変参考になりますので、ご覧いただけると幸いです。
矯正治療における抜歯・非抜歯の議論について